【声優レッスンコラム】読むから演じる
読むから演じるへ
「じゃあ、お芝居をしてみましょう!」
そう言われて、台本を声に出して読んでみる。
すると、
「読んでいるだけだな」
「気持ちが伝わってこないな」
と言われてしまう。
では、「伝わる」ってどういうことなのでしょう。
普段の会話では、何をしている?
私たちは普段、誰かと話をするとき、
「この言葉を相手に言わなきゃ」
ということだけを目的に話しているわけではありません。
「私はこう思っている」
「これを伝えたい」
「相手にこうしてほしい」
そんな思いや目的があって、そのために言葉を使っています。
声優の演技も、基本的にはそれと大きく変わりません。
まずは、その人物が何を思い、何を伝えようとしているのか。
そこに至るまでのプロセスを考えてみることが大切です。
でも、なぜ演技は難しいのか?
普段の会話と変わらないのであれば、なぜ「演じる」ことは難しく感じるのでしょうか。
それは、演じる人物が、自分と同じ性格や考え方を持っているとは限らないからです。
自分だったら絶対にそんなことは言わない。
自分なら、そんな反応はしない。
そんな人物の言葉を、自分の声で表現しなければならない。
だからこそ、最初から「その人物になりきろう」とすると、難しくなってしまうことがあります。
「なりきる」ではなく、「寄り添う」
そこで大切にしているのが、
「なりきる」のではなく、「寄り添う」こと。
演じる人物の立場や視点に立って、
「この人は、今どんな状況なんだろう?」
「なぜ、そう思ったんだろう?」
「この人にとって、今いちばん大切なことは何だろう?」
と考えてみる。
自分自身がその人物になる必要はありません。
その人物のことを理解して、その人物だったらどうするのかを考えてあげる。
そんな感覚です。
そのために、台本から考えてみる
演じるときには、まず次のようなことを考えてみます。
* 相手と自分が共有していることは何か
* 自分は何を伝えたいのか
* 相手にどうしてほしいのか
* この会話の中で、どこを主張したいのか
これらを考えていくと、少しずつ「ただ台本に書いてある言葉を読む」という状態から変わってきます。
「この言葉を言う」のではなく、
「私は今、この人にこれを伝えたい」
という状態になっていく。
そうすると、同じセリフでも、声の出し方や間、言葉の強さが変わってきます。
では、具体的にどう「声にして話す」のか?
ここからが、声優の演技の面白いところです。
「伝えたいこと」が決まったら、次はそれを**具体的にどう声にするのか**を考えていきます。
声を強くするのか。
あえて抑えるのか。
どこにアクセントを置くのか。
どこで間を取るのか。
どんなスピードで話すのか。
息をどう使うのか。
「気持ちを込めて!」だけではなく、その人物の思いや意図を、声の表現にどう落とし込んでいくか。
ここから、いよいよ「読む」から「演じる」へと変わっていきます。
レッスンでは、台本を読むところから、人物の気持ちや状況を考え、実際に声にして表現するところまで、一つひとつ一緒に掘り下げていきます。
「セリフを読む」から「セリフを届ける」へ。
少しずつ、自分の中の表現の引き出しを増やしていきましょう。
BigTackShipでは、初心者の方も含め、一人ひとりの課題に合わせて声優・演技レッスンを行っています。
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